第2回SRサロンを開催しました。
7月7日に開催した第2回SRサロンについて、簡単にご報告します。
はじめに、代表の中村から今回の趣旨やスケジュールについてご説明しました。
今回は、SDGsの17のゴール(目標)のうち、目標10「人や国の不平等をなくそう」 と目標11「住み続けられるまちづくりを」をテーマに二人のゲストをお迎えしました。
一人目は、NPO子どもと女性のイスラームの会の戸谷マリアム玲子さん。
日本は日常生活でイスラーム教徒(=ムスリム)の方にお会いする機会というのはほとんどないかもしれませんが、世界中のムスリム人口は約18億人もいます。愛知県内では、たとえばムスリムの研修生がいて、教義に沿った食事(ハラールフード)が必要だったり、ホームステイの受け入れでもムスリム家庭が喜ばれたりするといったことがあるそうです。
一方で、近年のインバウンド(外国からの観光客誘致)の一環で、ムスリムではない人がハラールフードなどを提供する際、ムスリムから見ると間違っている(=ハラールではない)ものを目にすることもあるので、ぜひ身近なムスリムに確認してほしいと。
今日は参加者の皆さんに中村区内にあるハラールフードショップで買ったハラールのお菓子をご用意しました。初めてハラールフードを食べた方は「なんか、普通に美味しいね(笑)」とおっしゃっていました。そう、ハラールフードって、何か特別なものが入っているわけではなく、だれでも食べられるものなんですよね。
二人目は、災害ボランティアコーディネーターなごやの椿佳代さん。
椿さんは、東日本大震災の時に、女性の視点での避難所運営の課題に気づかされたそうです。そして、「地震の発生は止められないけど、人の力で被害は小さくできる!東南海トラフが30年以内に70%の確率で起きると言われているので、あと30年は生きたいと思うなら必ず備えを」と、日ごろから災害に備えておくことの重要性を熱く語ってくださいました。
防災を考える際、どこから手をつけていいのかわからなくなりがちですが、そんなときは「まずは、水がなくなったら自分は何が困るだろうか、電気が止まったら何ができなくなるだろうか」と具体的に考えてみることで、水や電力の確保の重要性が感じられるとのこと。
さいごに、「どこの被災地に行っても必ず『まさか自分がこんな目にあうとは思わなかった。わかっていたらもっとちゃんと備えをしていたのに』と言う声を聞いた。今日の参加者から同じことを聞かないで済むようにしたい」と締めくくりました。
後半のフリーディスカッションでは、「ムスリムと結婚すると、必ず改宗しないといけないの?」という疑問に、「男性はムスリム、女性はムスリムかユダヤ教徒、キリスト教徒であることが望まれる。」というお答えがあり、驚かれた人も多かったようです。また、参加者からは「近所にムスリムの人がいて、接し方などがわからにこともあるので、ムスリムに関するワンストップ相談窓口のようなところがあるといい」といったご意見もありました。
今回のサロンを通じて、災害時だけでなく日ごろから、性別・文化・言葉・宗教などのさまざまなちがいを乗り越えて、だれもが安心して暮らせるまち、愛知にしていきたいなと思いました。