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第3回SRサロンを開催しました

10/5に開催した第3回SRサロンのご報告です。

まず、スタッフの森からサロンの趣旨や今日のテーマ、流れについてご説明しました。今夜もお二人のゲストをお招きして、「NPOにとっての "社会責任(SR)” とは?」について考えていきます。

お一人目は、SDGsの「目標3:すべての人に健康と福祉を」というテーマで、(一社)ダイバーシティ推進協会の久保博揮さんにお話いただきました。

久保さんは、障害者手帳を持つ当事者として、さまざまな障害をもつ人々のための活動(相談、就労支援等)を行われています。その中で、自分が考える健康と福祉として、①予防的視点、②依存型から自立型へ、の2つを大切に取り組んでいるとのこと。

障害を治すのでも、諦めて誰かに頼り切るのでもなく、その人が元々できていたことを取り戻したり、できることをいっしょに広げていくための寄り添いを通じて、自立を支援していくことを心がけているそうです。そしてこの活動が、福祉制度を利用して公金を得るだけでなく、サービスの対価を得て展開していくよう努めていらっしゃいます。

また、自らの活動も振り返り、「団体設立からずっと忙しく無理が続いていたが、こういう事業をしている団体なので、まずは自らが無理をしすぎず、2次障害、3次障害を引き起こさず、スタッフも潰れることがないようにがんばっていきたい」とおっしゃいました。

ついついがんばりすぎてしまうNPOですが、テーマにある「すべての人」に、支援対象者だけでなく、自分自身や周りのスタッフも含めて考え実践していくことはとっても大事ですよね。

続いてお二人目は、SDGsの「目標8:働きがいも経済成長も」をテーマに、名古屋労災職業病研究会(通称:労職研)の成田博厚さんにお話いただきました。

成田さんは商社勤務を経て、故・杉浦裕先生(医療法人八事の森・医師)との出会いから、2009年より労職研の有給専従職員になられたそうです。専従になったのがリーマンショック直後だったこともあり、日系ペルー人、ベトナム人、トルコ人等の移住労働者の労災ケースを多く担当することになりました。

いわゆる「3K労働」の現場は外国人が支えていて、中には非正規滞在者もいたそうです。あまり日本語ができず、日本の労働関連法に関してほとんど知識のない外国人労働者は、労働災害が起きても会社側が適切に対処してくれないケースが少なくなく、そうした人たちからの相談に一つひとつ丁寧に対応されてきました。

一方で、ILOの安全衛生チェックリストをもとに、労働現場の問題を改善する取り組みもはじめました。「参加型安全衛生活動」として、働く人々自らが自分たちの職場の危険なところなどを見つけ、どうすればいいかを考えていきます。これを、外国人スタッフを抱える "多文化介護事業所" などで実践されているそうです。

これを進める際のポイントは、「まず良い点をあげて、そのあとで改善点をみつけること。改善点を見つけたら、コストがかからず、すぐにできるところからやってみること」だと言います。これまでに、外国人従業員からも多くの改善点が提案されたそうです。

参加されたNPO団体からは、「自分の職場の問題点について、ちゃんと考えたことがなかった」という声も聞かれました。みなさんの職場ではいかがでしょうか。

お二人からの話題提供を受けて、後半は参加者同士で自由に意見交換をしました。今回も新たな気づきを与えてくださったゲストと参加者のみなさんに心からお礼申し上げます。ありがとうございました。次回、第4回SRサロンは年明け2/9です。詳しくは、こちら でご確認ください。

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